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県の大きさの比べ方 — 面積の順位と、ゲームのピースの大きさ

都道府県ゲームの県のピースは、実際の面積をもとに大きさを決めています。ところが、実際の面積をそのまま使うと、ゲームとして遊べなくなってしまいました。この記事では、まず「県の面積」という数字がどこから来ているのかを確かめ、そのうえで、ゲームではどんな計算で大きさを決めたのかを紹介します。

県の面積はだれが測っている?

日本の都道府県や市区町村の面積は、国土交通省の国土地理院が「全国都道府県市区町村別面積調」としてまとめ、公表しています。公表されている表には、1 月 1 日・4 月 1 日・7 月 1 日・10 月 1 日の時点ごとの値が並んでいて、埋め立てや境界の変更があれば数字が更新されます。

この記事で使うのは、令和 8 年(2026 年)7 月 1 日時点の値です。このときの全国の面積は 377,973.68 平方キロメートルでした。

大きい県・小さい県

順位大きい県面積(km²)順位小さい県面積(km²)
1北海道83,422.2347香川県1,876.46
2岩手県15,273.7846大阪府1,905.26
3福島県13,782.8145東京都2,199.94
4長野県13,561.5744沖縄県2,282.17
5新潟県12,583.8043神奈川県2,416.55

北海道は 1 つで全国の約 22% を占め、2 位の岩手県の 5 倍以上あります。いちばん小さい香川県と比べると、北海道は約 44 倍です。

数字を並べてみると、意外な近さもあります。石川県(4,190.94)と福井県(4,190.56)の差は、わずか 0.38 平方キロメートル。小さい県の 2 位と 1 位の大阪府と香川県も、差は 30 平方キロメートルほどです。

「参考値」と書かれた県がある理由

面積調の表を見ると、宮城県・埼玉県・東京都・長野県・静岡県など 21 の都府県の面積に「参考値」という注意書きが付いています(令和 8 年 7 月 1 日時点)。これは、県の中に境界がまだ決まっていない場所をふくむ市区町村があり、その部分の面積が便宜上の概算になっているためです。私たちがふだん目にする「県の面積」は、とても細かい数字でありながら、すべてが確定した値というわけではないのです。

ゲームで使ったのは「いちばん大きい陸地」

ゲームのピースは、地図データ(Natural Earth の 1:10m 行政区画)から県の形を取り出して作っています。このとき、離れた島まで全部入れると 1 つのピースがばらばらの形になってしまうので、県の中でいちばん大きい陸地だけを使いました(兵庫県だけは、例外として淡路島も入れています)。

そのため、島の多い県はピースの面積が公式の面積よりかなり小さくなります。地図データから計算した値で比べると、長崎県は本土側が公式の面積の約 54%、沖縄県は沖縄本島が約 57%、鹿児島県は九州側が約 71% しかありません。東京都も、伊豆諸島や小笠原諸島をふくまない本土側だけなので約 82% です。

そのままの比率だと遊べない

いちばん大きい陸地どうしで比べると、北海道は香川県の約 47 倍の広さです。ピースの面積をそのまま 47 倍にすると、香川県は指でつまめないほど小さくなるか、北海道が箱に入らないほど大きくなります。

そこで、差を縮める計算を入れました。ピースの画面上の面積を、実際の面積の 0.7 乗に比例させています。0.7 乗にすると、大きい数ほど小さく押さえられるので、47 倍の差は約 15 倍まで縮まります。ピースの一辺の長さで比べると、約 3.8 倍です。実際のゲームでは、香川県のピースの大きさ(同じ広さの正方形にしたときの一辺)が箱の幅の約 8.9%、北海道が約 34% になっています。

北海道を 100 としたときの面積の比べ。実際の面積では岩手 18.3、長野 16.3、東京 2.6、香川 2.2、沖縄 2.7。ゲームのピースでは岩手 32.2、長野 29.5、東京 7.1、香川 6.8、沖縄 5.7 実際の面積 ゲームのピースの面積 北海道岩手県長野県東京都香川県沖縄県 10018.3 → 32.216.3 → 29.52.6 → 7.12.2 → 6.82.7 → 5.7 北海道を 100 としたときの大きさ(ゲームは、 いちばん大きい陸地の面積の 0.7 乗で計算)
実際の面積(国土地理院)と、ゲームのピースの面積の比べ。ゲームでは小さい県ほど、実際より大きめに見える。

この式は、県と県がくっついてできた「かたまり」にも使っています。かたまりの実際の面積は中の県の合計なので、たとえば同じくらいの大きさの 2 県がくっつくと、ピースの面積は合計の 0.7 乗、つまり 2 つを並べたときより約 2 割小さくなります。くっつくと箱に少し隙間ができるのは、この計算のおかげです。落ちものパズルの「消えて隙間ができる」気持ちよさを、県の面積の計算で作っているわけです。

0.7 という数と、全体の大きさ

0.7 という数は、数学的に決まるものではなく、遊びやすさから選んだ値です。1 に近いほど本物の比率に近づきますが、小さい県が見えにくくなります。0 に近づけるほど、どの県も同じような大きさになり、「北海道は大きい」という手ごたえがなくなります。その間で、北海道がはっきり大きく、香川県や沖縄県も指で扱える大きさになる値として 0.7 を使っています。

全体の大きさも、遊びながら直しました。最初の版では香川県が箱の幅の 10.5%、北海道が 40% でしたが、遊んでみると全体に大きく感じたため、85%・80% と見比べたうえでいったん一律に 90% に縮め、さらに「もう少しだけ」小さくして、最初の版の 85% にしたのが今の大きさです。県どうしの比率(0.7 乗の関係)は変えずに、全体だけを縮めています。

地図の上の県の大きさは、ふだんあまり意識しないものです。遊びながら「岩手県って大きいんだ」「香川県と大阪府はほとんど同じなんだ」と感じてもらえたら、この計算をした意味があったと思っています。

出典・調べ方

  • 都道府県の面積・順位・「参考値」の注記: 国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」(令和 8 年 7 月 1 日時点。同ページの CSV「R8_07_mencho.csv」から集計)
  • 県の形と、いちばん大きい陸地の面積: Natural Earth 1:10m 行政区画(パブリックドメイン)を、ドパゲーラボが都道府県ゲーム用に加工した値。地図データの間引きと投影のため、公式の面積とは一致しない
  • ピースの大きさの式と、箱の幅に対する大きさ: 都道府県ゲーム(ブラウザ版)の作りから
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